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歯の黄ばみは、普段の歯磨きではなかなか落とせないため、ホワイトニングを検討する方も多いでしょう。ただし、気になるのはその料金や費用の相場。セルフホワイトニングやホームホワイトニング、歯科医院でのオフィスホワイトニングなど、方法によって値段や期間が大きく異なります。
たとえば、歯科で受ける本格的なホワイトニングは1回あたり2万〜5万円程度が相場で、即効性があります。一方、ホームホワイトニングはマウスピースと薬剤を使用して自宅で行う方法で、1万5千〜3万円ほどが一般的な料金です。効果が出るまでに数週間かかることが多いですが、持続性に優れています。また、セルフホワイトニングは費用が3千〜5千円とリーズナブルで、サロンなどで気軽に試せる点が魅力です。ただし、歯科での施術ではないため、効果や安全性についてはしっかり確認する必要があります。
なお、ホワイトニングは見た目を美しくすることを目的としているため、保険適用外となるのが一般的です。ただし、セラミックなど治療の一環で行われる処置には保険が適用される場合もあります。気になる方は、事前に歯科で確認しておきましょう。
自分にとって最適な方法を選ぶためには、それぞれの料金相場や期間、効果の違いを理解しておくことが大切です。まずは信頼できる歯科に相談して、自分のライフスタイルや予算に合ったホワイトニングを見つけてみてください。
ホワイトニングの平均的な料金相場は？
大きく分けてホワイトニングには4種類あります。
・オフィスホワイトニング
・ホームホワイトニング
・デュアルホワイトニング
・セルフホワイトニング
それぞれ施術方法が異なるため、かかる料金や費用にも違いがあります。ここでは、各ホワイトニング方法の料金相場について紹介しますので、自分の予算やライフスタイルに合ったものを選ぶ参考にしてみてください。
セルフホワイトニング：約数百円～5,000円
セルフホワイトニングとは、自分で行うホワイトニングのことを指します。市販のホワイトニング歯磨き粉やジェルなどを使って自宅でケアする方法のほか、セルフホワイトニングを提供しているサロンに通って施術を行うケースもあります。サロンでは、スタッフのサポートのもと、自身で専用の機器や薬剤を使って処置を行うスタイルが一般的です。手軽に始めやすく、費用も比較的抑えられることから、初めてホワイトニングを試す方にも人気の方法です。
自宅でホワイトニングする場合
セルフホワイトニングには、自宅で行う方法もあります。市販のホワイトニング歯磨き粉や歯の消しゴム、歯のマニキュア、専用のマウスウォッシュなどを購入して、自分でケアを行うスタイルです。購入するアイテムによって費用は変わりますが、おおよそ数百円〜数千円程度で始められるのが特徴です。
使用するアイテムによって効果の持続期間も異なります。ホワイトニング用の歯磨き粉は即効性こそないものの、継続的に使うことで本来の白さに近づけることが可能です。日々のケアを続けることで、着色汚れの予防や色戻りの軽減にもつながります。一方で、歯のマニキュアや歯の消しゴムのようなアイテムは、見た目の白さを一時的に演出するためのもので、効果の持続は数時間から1日程度と短めです。
セルフホワイトニングは、比較的手軽に試せる反面、根本的な改善には時間と継続が必要です。コストを抑えながら、自分のペースでケアしたい方に向いている方法といえるでしょう。
サロンでホワイトニングする場合
サロンでのセルフホワイトニングとは、専用のサロンに足を運び、ホワイトニング用の溶液とLEDライトを使って自分で施術を行う方法です。1回の施術時間はおよそ30分程度で、LEDライトによる照射を2回繰り返すのが一般的な流れです。
なお、サロンでは歯科医院のように歯科医師や歯科衛生士が施術を行うわけではなく、医療行為に該当する過酸化水素などの漂白剤も使用されません。そのため、歯を本来の白さに近づけるクリーニング的な効果を目的とした施術になります。基本的にはサロンスタッフから使い方の説明を受け、自分の手でケアを行うセルフホワイトニングとなります。
サロンでのセルフホワイトニングの料金相場は、1回あたり3,000円〜5,000円程度です。料金はサロンの立地や施術回数、使用する機器によって若干の違いがあります。効果の持続期間は2〜3週間程度とされており、白さをキープするには定期的な通院が必要です。
歯科医院でのホワイトニングよりも手軽でリーズナブルな相場で試せるのがサロンでのセルフホワイトニングの魅力ですが、効果や安全性をよく理解したうえで利用することが大切です。
ホームホワイトニング：約25,000円～50,000円
ホームホワイトニングとは、歯科医院で作製した専用のマウスピースに薬剤を入れ、自宅で装着して行うホワイトニング方法です。1日の使用時間はおおよそ1〜2時間とされており、忙しい方でも取り入れやすいのが特徴です。効果を感じるまでの期間は個人差がありますが、早ければ2週間ほどで変化が見られることもあります。
ホームホワイトニングの料金相場は、マウスピース作製に15,000円〜40,000円、薬剤（7日分）で約5,000円が目安です。仮に2週間分の薬剤を使用する場合、総額でおよそ25,000円〜50,000円程度かかることになります。料金は歯科医院によって異なり、取り扱う薬剤の種類や追加のサービス内容によっても変動します。
この方法の大きなメリットは、白さの持続期間が長いことです。通常、6ヶ月から1年程度の間、白さが保たれるとされています。ホームホワイトニングは歯の内側の象牙質に働きかけ、徐々に全体を白くしていくため、表面的な効果にとどまらず、より自然な仕上がりが期待できます。
即効性よりも持続性を重視したい方や、自宅で自分のペースでケアしたい方には、ホームホワイトニングが適した選択といえるでしょう。
オフィスホワイトニング：約10,000円～70,000円
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で専門的な診察やクリーニングを受けたうえで、専用の薬剤や機器を使って行うホワイトニング方法です。歯科での施術は高濃度の薬剤を使用するため、比較的短い期間で効果を実感しやすいのが特徴です。施術内容によっては、元の歯の色以上に白く見せることも可能です。
オフィスホワイトニングの料金相場は、1回あたり10,000円未満から70,000円程度までと幅があります。料金は各歯科によって異なり、使われる機材や薬剤の種類によっても差が出ます。1回の施術にかかる時間はおおよそ30分から1時間ほどです。
ホワイトニングの効果は永久ではなく、持続期間はおよそ3〜6ヶ月とされています。歯の表面を中心に色を明るくするため、白さを保つには定期的な施術が推奨されます。1回で変化を実感する方も多く、特に結婚式やイベントなどを控え、短期間で歯を白くしたい方に人気の方法です。
デュアルホワイトニング：約50,000円～80,000円
デュアルホワイトニングとは、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅でのホームホワイトニングを組み合わせた方法です。まず歯科で専用の薬剤を使った施術を受け、その後はマウスピースを使用して自宅でもケアを継続することで、より高い効果を目指します。
2つの方法を併用するため、それぞれにかかる費用が必要となり、総額ではおよそ50,000円〜80,000円程度かかるのが一般的です。内訳としては、歯科での施術料金に加え、ホームケア用の薬剤費用やマウスピースの作製費などが含まれます。
デュアルホワイトニングの効果は非常に持続性が高く、白さは1年から2年ほど長持ちするとされています。オフィスホワイトニングの即効性と、ホームホワイトニングによる継続的なケアを組み合わせることで、自然で美しい白さが長期間保てるのが大きな魅力です。
費用はやや高めではありますが、長く白さをキープしたい方や、確かな効果を求める方にはおすすめの選択肢です。歯科でのカウンセリングを通じて、自分に合った方法かどうか確認してみると良いでしょう。
ホワイトニング以外にかかる費用はある？
歯科でホワイトニングを受ける場合、基本の施術費用に加えて、別途料金が発生することがあります。たとえば、以下のような追加費用がかかるケースがあります。
・初診時の診察料や治療に関する費用
・施術前の歯のクリーニング代
・ホワイトニング後のコーティング処置料金
・対象となる歯の本数が増える場合の追加料金
・ライト照射時間の延長による費用
・アフターケアや再診の料金
ただし、これらの項目があらかじめホワイトニングの料金に含まれていることもあるため、施術を受ける前に歯科医院でしっかりと確認することが大切です。想定外の費用がかからないよう、事前の説明を受けて納得したうえで進めるようにしましょう。
診察費・治療費
ホワイトニングを受ける前には、歯科での検診を受けるのが一般的です。虫歯や歯周病などのトラブルが見つかった場合には、先に治療が必要となることがあり、その際には別途治療費がかかることもあります。また、一般的な歯科では、ホワイトニングとは別に初診料や再診料などの診察費が加算される場合があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
コーティング費用
ホワイトニングを行った後の歯は、着色しやすい状態になっているため、コーティング処置を勧める歯科もあります。コーティングを施すことで、色戻りを防ぎ、白さを長く保つ効果が期待できます。なお、コーティングがホワイトニングの料金に含まれている場合もありますが、別途費用が発生することもあるため、事前に歯科で確認しておくと安心です。
クリーニング費用
ホワイトニングを始める前に、タバコのヤニや歯石を取り除くことで、施術の効果や持続性が変わることがあります。必ずしも事前クリーニングが必要というわけではありませんが、より高い効果を求める方には、ホワイトニングと併せて受けるのがおすすめです。
なお、歯周病の治療を目的としたクリーニングであれば保険適用となりますが、見た目を美しくするための審美目的のクリーニングは保険適用外となります。そのため、ホワイトニングの料金とは別に、約10,000円前後の費用がかかることもあります。施術前にクリーニングの内容と料金について確認しておくと安心です。
照射時間による追加費用
LEDの照射時間によっては、追加の費用が発生することもあります。ホワイトニングの料金を比較する際には、費用だけで判断せず、照射時間や施術内容について不明な点があれば、事前に歯科へ問い合わせて確認することが大切です。
また、長時間の照射が難しい方は、複数回に分けて施術を受けるケースもあります。その場合、通院回数が増えることになり、その分の費用が加算される可能性もあるため、トータルでかかる金額や回数についても歯科で確認しておくと安心です。
施術本数による追加費用
歯科医院によっては、ホワイトニングの料金が「〇本まで」といった本数制限付きで設定されていることがあります。どの程度の範囲を白くしたいかによって施術本数は異なり、希望する本数が基本の範囲を超える場合には、追加料金が発生することがあります。事前に施術対象の本数と料金について確認しておくと、後からの予想外の出費を防げます。
メンテナンスの追加費用
ホワイトニングで白くなった歯も、時間が経つと徐々に色戻りしてくることがあります。そのため、白さを長くキープするには、定期的なメンテナンスによるアフターケアが欠かせません。
メンテナンスにかかる費用は、選択するホワイトニングの種類によって異なります。以下は、1年間に必要とされる費用の相場です。
・オフィスホワイトニング：年間120,000〜280,000円
・ホームホワイトニング：年間約60,000円
・デュアルホワイトニング：年間50,000〜100,000円
・セルフホワイトニング（月1回利用）：年間36,000〜60,000円
色戻りまでの期間は個人差があり、歯の質や生活習慣、摂取する飲食物の影響によっても左右されます。特に、神経を抜いた歯や、コーヒー・赤ワインなど着色しやすい食品を日常的に摂っている方は、色戻りしやすい傾向にあります。
継続的なホワイトニングを検討している場合は、1年間にかかる総合的な費用や相場をあらかじめ把握し、自分の生活スタイルや予算に合った方法を選ぶことが重要です。
歯科医院でのホワイトニング、値段が高い理由は？
歯科でホワイトニングの料金を確認したときに、通常の治療に比べて価格が高く感じた方もいるかもしれません。その理由は、ホワイトニングが保険適用外の自由診療であり、歯科医院ごとに使用する薬剤や機器、提供されるサービスの内容が異なるためです。審美目的の施術であることから、より高品質な薬剤や最新の設備が導入されているケースも多く、それが料金の違いにつながっています。
保険適用外になるため高くなる
歯科でホワイトニングを受けると、料金が高めに感じられることがありますが、その理由のひとつは健康保険が適用されない点にあります。保険制度では、診察や手術、薬の処方など医療行為に対してのみ給付が行われるため、審美目的のホワイトニングは対象外です。
同様に、医療費控除についても、見た目を改善するための施術は認められておらず、ホワイトニングにかかる費用は控除の対象にはなりません。加えて、歯科医院では専門の歯科医による施術が行われるため、使用する薬剤や機器の質が高く、それに伴って料金が高くなる傾向があります。
費用を抑えてホワイトニングを試してみたい方は、セルフホワイトニングを検討するのも一つの方法です。セルフホワイトニングであれば、比較的手頃な料金で始められ、サロンや自宅でのケアが可能です。目的や予算に合わせて、自分に合った方法を選びましょう。
費用を安くする方法はある？
オフィスホワイトニングやホームホワイトニング、デュアルホワイトニングなどのホワイトニング施術は、いずれも審美目的であるため保険適用外となります。そのため、価格は自由診療として設定され、低価格での施術は難しいのが現状です。セラミックによる補綴（かぶせもの）も同様に保険適用外となり、費用は高額になることがあります。
一方で、歯のクリーニングであればホワイトニングをせずとも歯本来の白さに近づけることが可能です。タバコのヤニや飲食による着色汚れであれば、歯科でのクリーニングでも十分に効果を感じられることがあります。虫歯や歯周病などの治療が必要と診断されれば保険適用となるため、費用は3,000円〜4,000円程度で済むこともあります。ただし、目的が見た目改善のみである場合は保険適用とはならず、自費診療扱いになる点には注意が必要です。
なるべく費用を抑えて歯を白くしたい方には、市販のホワイトニング歯磨き粉や歯の消しゴムといったホームケア用品も選択肢の一つです。これらは価格も手頃で、数百円〜数千円で購入可能ですが、歯自体を漂白するわけではないため、即効性や大きな効果を求めすぎないことが大切です。
より確実な効果を求めるけれど歯科医院に比べて費用を抑えたい場合は、サロンで行うセルフホワイトニングも検討してみてください。医療機関ではないため過酸化水素などの漂白剤は使用されませんが、歯の着色を落として本来の色に近づけるクリーニング効果が期待できます。費用は1回3,000円〜5,000円程度と、歯科に比べて手軽な価格帯です。
なお、一般の歯科医院ではなくホワイトニング専門の歯科クリニックであれば、施術がシンプルに特化している分、料金もやや抑えられていることがあります。市販品やサロンでのセルフホワイトニングで満足できなかった方は、専門歯科での施術も視野に入れてみるとよいでしょう。
ホワイトニングを長持ちさせるためには？
せっかく費用をかけてホワイトニングをしたのに、「思ったより短い期間で色戻りしてしまった…」というのは避けたいところですよね。白くなった歯の状態をできるだけ長く保つためには、日頃のケアや生活習慣が大きく影響します。
ホワイトニングの効果を長持ちさせたいなら、着色しやすい飲食物を控えることや、丁寧なブラッシング、定期的なクリーニングの受診などが重要です。また、定期的にメンテナンスを取り入れることで、白さを維持できる期間が延び、結果的にコストパフォーマンスも高まります。日々のケアを意識することで、ホワイトニング効果をより長く楽しめるでしょう。
飲み物・食べ物に注意する
カレーやコーヒー、紅茶などの色の濃い食べ物・飲み物は、歯に着色汚れが付きやすいため、ホワイトニング後はできるだけ控えるのが理想です。
とはいえ、「どうしてもカレーが食べたい」「毎日のコーヒーは欠かせない」という方も多いでしょう。そんなときは、着色を防ぐ工夫として、食前に牛乳などを飲んで歯の表面に保護膜を作っておくと、色素の沈着を抑える効果が期待できます。
また、色の濃いものを口にしたあとは、なるべく早めに歯磨きをするのが効果的です。もし外出先などで歯磨きが難しい場合でも、口を軽くゆすぐだけで着色のリスクを軽減できます。ちょっとした習慣が、白さの維持につながるポイントになります。
こまめな歯磨きを徹底
食事のあとは、歯の表面や歯と歯の隙間に食べかすが残りやすく、これが着色汚れの原因になることもあります。食後はできるだけ歯を磨く習慣をつけて、口内を清潔な状態に保つことが大切です。
使用する歯磨き粉にもこだわるとより効果的で、特にフッ素が950ppm以上含まれているタイプを選ぶのがおすすめです。フッ素には歯の表面をコーティングし、着色の元となるステインの付着を防ぐ働きがあります。
どうしても歯磨きができない場面では、口を水でゆすぐだけでも一定の効果が見込めます。水で洗い流すことで食べかすを除去し、歯への着色リスクを軽減することができます。日常のちょっとしたケアが、ホワイトニング後の白さをキープする鍵になります。
喫煙者の場合は禁煙をする
タバコに含まれるニコチンやタールは、強い着色の原因となる物質です。ホワイトニングで手に入れた白い歯を長く保ちたいのであれば、喫煙習慣の見直しは非常に重要です。
喫煙は見た目の問題だけでなく、歯周病のリスクも高めることが知られています。歯周病が進行すると、口臭や歯茎の腫れ・出血だけでなく、最終的には歯を失う可能性もあるため注意が必要です。
歯の美しさを守るだけでなく、口腔全体の健康を保つためにも、タバコは控えるのがベストな選択です。もし禁煙が難しいと感じる場合は、禁煙外来を受診したり、ニコチンパッチや内服薬などの禁煙補助ツールの活用も検討してみてください。小さな一歩が、歯の健康と美しさを守る大きな成果につながります。
飲食前に水を飲む
口の中が乾燥して唾液の分泌量が減ると、歯の表面が乾きやすくなり、着色汚れが付きやすくなってしまいます。唾液は、食べかすを自然に洗い流し、口内の清潔を保つ働きがあるため、ホワイトニング後の歯を守るうえでも非常に重要な役割を担っています。
食事や飲み物を口にする際には、事前に水を含んで歯の表面を潤しておくことを習慣にすると、着色リスクを軽減できます。また、無糖のガムを噛んで唾液の分泌を促すのも効果的な方法です。日常的に口腔内の潤いを保つことで、白い歯の状態を長く維持しやすくなります。
定期的にクリーニングをする
毎日しっかり歯磨きをしているつもりでも、歯と歯の間や歯茎のきわ、前歯の裏側などはどうしても磨き残しが出やすいものです。そうした部分にたまった歯垢や歯石は、セルフケアだけでは完全に取り除くのが難しいため、歯科医院での定期的なクリーニングがおすすめです。
歯科で受けるクリーニングは、1〜3ヶ月に一度の頻度が目安とされており、着色汚れを防ぐだけでなく、虫歯や歯周病の予防にも効果があります。ホワイトニングを行った後、少しでも黄ばみが気になり始めたら、早めに受診を検討するとよいでしょう。
なお、定期的なメンテナンスを続けることは、ホワイトニングの効果を長持ちさせるうえでも有効です。結果として、再ホワイトニングの費用を抑えられることにもつながるため、長期的な視点でも大きなメリットがあります。すでに通っている歯科医院があれば、クリーニングの対応可否について相談してみると安心です。
自分に合うホワイトニングを選ぶポイント
これまでご紹介してきたように、ホワイトニングにはさまざまな方法があります。それぞれに特徴があるため、自分にとって最適な方法を見極めることが大切です。では、どのような基準でホワイトニングの種類を選べば良いのでしょうか？後悔しないためにも、選ぶ際のポイントをしっかり押さえておきましょう。
効果・歯の色や状態で選ぶ
ホワイトニングの効果を得るには、歯の色や状態に応じた方法を選ぶことが大切です。たとえば、着色が強い場合や抗生物質による変色が原因となっている場合、短期間の施術では理想の白さに届かないこともあります。
このようなケースでは、歯科で即効性を期待するよりも、マウスピースを使って自宅でじっくりケアするホームホワイトニングのほうが適している場合があります。ホームホワイトニングは比較的長い期間をかけて徐々に歯を白くするため、歯に負担をかけず、自然な仕上がりが期待できます。
ただし、「元の歯よりももっと白くしたい」といった強い希望がある場合には、ホームホワイトニングだけでは不十分なことも。その場合は、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと組み合わせたデュアルホワイトニングが効果的です。
また、矯正中だったり歯並びに問題があったりしてマウスピースの装着が難しい方は、ホームホワイトニングが実施できないこともあります。そのような場合は、歯科でのカウンセリングを通じて、オフィスホワイトニングなど他の方法を検討するのが安心です。
さらに、神経を抜いた歯が黒ずんでいるような場合には、通常のホワイトニングでは効果が出にくいため、歯科医院で行うインターナルブリーチといった特別な処置が必要になります。歯の状態に合った方法を選ぶことで、より満足のいく仕上がりが得られるでしょう。
予算・期間で選ぶ
自分に合ったホワイトニング方法を選ぶうえで、重要な判断材料になるのが「価格」と「期間」です。たとえば、オフィスホワイトニングは強力な薬剤を使用するため短期間で効果が出やすい反面、費用は比較的高額になります。
一方、ホームホワイトニングは、歯科で作ったマウスピースを使って自宅でケアする方法で、効果が出るまでに数週間かかりますが、価格はオフィスよりも抑えられる傾向があります。さらに費用を重視したい方には、サロンなどで行うセルフホワイトニングがおすすめです。こちらは即効性は期待しにくいものの、安価で試しやすく、初めてのホワイトニングとしても人気です。
また、どの程度の白さを求めるのかによっても選ぶべき方法は変わります。「できるだけ白くしたい」という方にはオフィスホワイトニング、「自然な白さで十分」という方にはホームホワイトニングやセルフホワイトニングでも満足できるケースがあります。
継続が必要な施術も多いため、自分が無理なく続けられるスタイルかどうかも考慮して選ぶようにしましょう。無理に始めて途中でやめてしまうと、それまでの費用や時間が無駄になってしまう可能性もあります。
痛みにくさで選ぶ
オフィスホワイトニングでは高濃度の薬剤を使用するため、人によっては施術中に痛みや知覚過敏のようなしみる感覚を覚えることがあります。ホームホワイトニングでも、歯や歯茎の状態によっては、マウスピースに塗布した薬剤がしみる場合があります。
それに対して、セルフホワイトニングは使用する薬剤の濃度が低く、作用も穏やかなため、痛みや刺激を感じにくいのが特徴です。痛みに敏感な方や、しみやすさが気になる方にはセルフホワイトニングが向いています。ホームホワイトニングと比べて即効性は劣るものの、安心して続けられるケア方法として人気があります。
ホワイトニング以外で歯を白くする方法と平均的な費用相場は？
ホワイトニングにはさまざまな方法がありますが、どれを選んでも効果の現れ方には個人差があります。また、使用する薬剤によっては痛みやしみを感じることがあり、特にオフィスホワイトニングに不安を感じている方も少なくありません。
「歯を白くしたいけれど、定期的なメンテナンスにかかる費用や手間を考えると踏み出しにくい…」と感じている方もいるでしょう。そんな方は、ホワイトニング以外の方法で歯を白く見せる工夫を取り入れてみるのも一つの選択肢です。
無理なく始められる方法を知っておくことで、自分に合ったスタイルで口元の美しさを目指すことができます。
歯マニキュア（約2,000～5,000円/1本）
歯のマニキュアは、専用のコーティング剤を歯に塗布し、光を照射して白さを演出する方法です。歯を削らずに済むうえ、短時間で見た目を整えられることから、即効性を重視する方に人気があります。また、希望の色味に調整できる点も魅力のひとつです。
ただし、歯のマニキュアを施している間はホワイトニングの施術ができません。コーティングが剥がれてきた場合や除去を希望する際には、必ず歯科での対応が必要になります。安全に処置を行うためにも、歯科医院で相談のうえ、正しい方法で施術を受けましょう。
歯茎ホワイトニング（約3,000～4,000円）
歯そのものを白くするわけではありませんが、歯茎のホワイトニングという選択肢もあります。これは、黒ずんでしまった歯茎の色素を取り除き、自然で健康的なピンク色の歯茎へと近づける施術です。
意外にも、笑ったときに見える歯茎の色は印象に大きく影響します。せっかく白い歯を手に入れても、歯茎がくすんでいると全体のバランスが損なわれることも。明るく清潔感のある笑顔を目指すなら、歯茎のホワイトニングにも注目してみると良いでしょう。
ラミネートベニア（約5～15万/1本）
歯の表面をわずかに削り、その上から薄いセラミック素材の板を貼り付ける「ラミネートベニア」は、歯を削る量が少なく、自然な白さを再現できる審美治療のひとつです。見た目の美しさだけでなく、歯並びや形の補正も同時に行えるため、高い人気があります。
このセラミックのベニアはネイルチップのように歯に密着させる方法で、しっかり装着されていれば長い期間にわたって白さを保つことが可能です。ただし、定期的な歯科でのチェックやクリーニングを行い、メンテナンスを怠らないことが美しさを持続させるためのポイントとなります。
セラミック（約8～20万/1本）
セラミッククラウンは、歯を大きく削ったうえで、セラミック製の人工歯を被せる治療法です。歯の色だけでなく、形や大きさ、傾きなども一緒に整えられるため、審美性の高い仕上がりを求める方に適しています。
ただし、セラミックによる治療は一度の施術で完了するわけではなく、型取りや調整を含めた複数回の通院が必要です。もし「すぐに白くしたい」という目的であれば、歯科医院でのオフィスホワイトニングのほうが即効性に優れています。
それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるため、どの治療が最適か迷った際は、まず歯科でカウンセリングを受け、自分の歯の状態や希望に合った選択をするのがおすすめです。
ホワイトニングと「クリーニング」「ブリーチング」の違い
歯のホワイトニングには、大きく分けて「クリーニング」と「ブリーチング」の2つのアプローチがあります。前者は歯の表面に付着した汚れや着色を除去する方法で、後者は歯そのものの色を薬剤で明るくする漂白処置です。どちらもホワイトニングの一環ですが、目的や効果に違いがあります。ここからは、それぞれの特徴について詳しくご紹介します。
クリーニング：歯を清掃すること
歯のクリーニングとは、歯科医院で歯科衛生士が専用の器具を使って、歯の表面の汚れや歯垢、歯石を取り除く施術のことです。タバコのヤニやコーヒーによる軽度な着色であれば、クリーニングだけでも十分に落とせるケースがあります。ただし、歯の表面のみを対象とするため、歯の内側から白くするホワイトニングとは異なり、歯本来の色を明るくする効果はありません。
この施術は、虫歯や歯周病の予防にもつながるため、定期的に受けることで口腔内の健康維持に役立ちます。費用については、歯周病予防や治療目的であれば保険適用となり、初診でおおよそ3,000円〜4,000円前後、2回目以降は1,500円〜2,500円ほどで受けられるのが一般的です。
「着色が気になるけどホワイトニングまでは考えていない」という方は、まず歯医者でのクリーニングを試してみるのも良い選択肢です。気軽に受けられる予防ケアとして、多くの人に利用されています。
ブリーチング：歯を漂白すること
ブリーチングとは、歯の内部にある色素を分解し、漂白・脱色するホワイトニングの一種です。この方法では、過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤が使われますが、これらは国家資格を持つ歯科医師や歯科衛生士しか扱うことができません。そのため、ブリーチングは基本的に歯科医院でのみ行える施術です。
歯の内側から白くしたい場合は、歯科医院で直接施術を受ける「オフィスホワイトニング」か、歯科で処方された薬剤を使って自宅でケアする「ホームホワイトニング」のいずれかを選ぶことになります。
気になる費用については、1本あたり約11,000円が相場とされています。特に、神経を抜いたことで変色した「失活歯」に対して行う場合は、1本あたり5,000円〜55,000円程度と幅があります。歯の状態や希望の白さに応じて、最適な方法を歯科で相談するのが安心です。
新手法！ポリリン酸ホワイトニングとは？
従来のホワイトニングとは異なるアプローチとして注目されているのが、ポリリン酸ホワイトニングです。この方法にはどのような利点があるのでしょうか。ここからは、ポリリン酸ホワイトニングの特徴やメリット、費用の目安、そして施術を受けるうえでの注意点について詳しくご紹介します。
ポリリン酸ホワイトニングの特徴は？
ポリリン酸ホワイトニングとは、「ポリリン酸ナトリウム」という成分を用いた新しいホワイトニング方法です。これは、従来の過酸化水素にポリリン酸ナトリウムを加えて施術を行うもので、歯への刺激を抑えながら効果的に漂白できるのが特徴です。
ポリリン酸ナトリウムは、歯石予防用の薬用歯磨き粉にも使われており、歯の表面をコーティングして汚れや細菌の付着を防ぐ働きがあります。そのため、ホワイトニング後の色素沈着も起こりにくく、白さを長く維持しやすいのがメリットです。また、脱水を引き起こさないため、施術時の痛みも比較的少ないとされています。
気になる費用については、1回あたり約15,000円が目安となっており、一般的なホワイトニングと同程度の価格帯です。白さの持続性や歯へのやさしさを重視したい方には、ポリリン酸ホワイトニングが適した選択肢といえるでしょう。
ポリリン酸ホワイトニングの注意点は？
ポリリン酸ホワイトニングを受ける際の注意点として、以下のような点が挙げられます。
* 歯の状態によって効果に個人差がある
* 従来のオフィスホワイトニングに比べて漂白力はやや穏やか
* 知覚過敏や軽い痛みが出る可能性がゼロではない
* セルフホワイトニングでは実施できない
特に、ポリリン酸ホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士が行う施術であるため、歯科医院でのみ受けることが可能です。市販のポリリン酸配合歯磨き粉もありますが、それらはセルフケアの範囲にとどまり、本格的な漂白効果は期待できません。
オフィスホワイトニングに比べると、漂白効果はやや控えめですが、ポリリン酸には食事による着色汚れを防ぐ作用があるため、ホワイトニング後の白さを短い期間で失ってしまう心配は少ないです。刺激も比較的マイルドですが、施術後に一時的な痛みを感じる場合は、市販の鎮痛薬で対処できることが多いです。
なお、ポリリン酸ホワイトニングはまだ導入している歯科が限られているため、事前に対応している医院を確認することをおすすめします。よりやさしく、自然な白さを目指したい方に適した選択肢です。
まとめ
ホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」「セルフホワイトニング」の4種類があります。それぞれ施術方法や使われる薬剤が異なるため、料金相場や効果の出るまでの期間にも違いがあります。
たとえば、短期間で結果を出したい方には歯科医院で受けるオフィスホワイトニングが向いていますが、費用は1回2万円〜5万円程度と比較的高めです。一方、自宅でマウスピースと専用ジェルを使って行うホームホワイトニングは、効果が出るまで2〜4週間ほどかかりますが、相場は1万5千円〜3万円程度とやや抑えられます。
さらに、オフィスとホームを併用するデュアルホワイトニングは、最も高い効果が期待できる分、料金も5万円〜7万円前後と高額になりがちです。反対に、サロンや市販アイテムで行うセルフホワイトニングは、1回数千円で始められる手軽さが魅力ですが、効果や持続性はやや控えめです。
どの方法が自分に合っているかを判断するには、「いつまでに」「どれくらい」白くしたいのか、そして予算やライフスタイルに合った費用感をしっかり把握することが大切です。目的に応じた選択で、満足のいくホワイトニングを実現しましょう。
