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「毎日丁寧に歯磨きをしているはずなのに、なぜか虫歯ができてしまう」とお悩みの方は少なくありません。
もしかしたら、「きちんと歯磨きをしても虫歯になるなら、しなくても同じでは」と考えてしまうこともあるかもしれません。
虫歯になりやすいとお悩みの方や、将来にわたって健康な歯で食事を楽しみたいとお考えの方に向けて、虫歯の進行メカニズムや、虫歯になりやすい方の特徴、日常生活で実践できる予防策についてご紹介いたします。
虫歯になるメカニズムとは?
虫歯は、口の中に存在するミュータンス菌などの細菌が、飲食物に含まれる糖分を栄養源として酸を産生し、その酸によって歯が溶かされることで発生します。
この歯が溶ける現象を「脱灰」と呼びます。健康な口内では、唾液の働きによって酸が中和され、溶け出した歯の成分が再び歯に戻る「再石灰化」が行われています。
しかし、間食などで糖分を頻繁に摂取すると、口の中が酸性の状態に傾く時間が長くなり、脱灰が再石灰化のスピードを上回ってしまうのです。
その結果、歯に穴が開き、虫歯が進行します。このメカニズムを理解し、適切な対策を行うことが虫歯の予防に繋がります。
虫歯を防止するポイント
虫歯の発生は、虫歯菌、糖分の摂取、そして歯の質という3つの要因が複雑に絡み合って進行します。
虫歯を効果的に防止するためには、これらの要因に多角的にアプローチすることが重要です。
具体的には、毎日の歯磨きを丁寧に行い、口内に残る食べかすやプラークを除去することで、虫歯菌の増殖を抑制できます。また、フッ素配合の歯磨き粉を使用すると、歯質を強化し、酸への抵抗力を高めることが可能です。
さらに、間食を控え、糖分の摂取頻度を減らすことも、虫歯菌の活動を抑えるために有効な手段です。これらの対策を日常生活に取り入れることで、虫歯のリスクを低減し、健康な口腔環境を維持できます。
大人も注意!35歳以上の虫歯が増加中
厚生労働省の調査によると、35歳以下の虫歯保有者は減少傾向にあるものの、35歳以上の方々で虫歯が増加していることが明らかになっています。
これは、80歳まで自分の歯を20本残すことを目指す「8020運動」の推進により、残存歯数自体は増えている一方で、残った歯が虫歯になってしまうケースが多く見られるためです。
せっかく多くの歯が残っていても、それが虫歯になってしまうのは非常に残念なことです。
歯を単に残すだけでなく、健康な状態で維持するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
大人が虫歯になる理由
大人が虫歯になる原因としては、以前治療した詰め物や被せ物の隙間から再び虫歯になる二次う蝕や、歯茎が下がって露出した歯の根元に発生する根面う蝕が挙げられます。
詰め物や被せ物は、飲食による温度変化や噛む力によって、時間とともに変形してしまうことがあります。
この変形によって生じたわずかな隙間から、虫歯菌が侵入しやすくなり、虫歯が再発・進行してしまうのです。
特に、二次う蝕は外からは見えにくいため、発見が遅れがちで、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。
また、口内を清潔に保つ役割を担う唾液の分泌量が減少することも、虫歯リスクを高める要因となります。
定期的な歯科検診で、詰め物の状態をチェックし、早期発見・早期治療に努めることが大切です。
虫歯になりやすい人の特徴と改善方法は?
毎日歯磨きを丁寧に行っているのに、なぜか虫歯になりやすいとお感じの方はいらっしゃいませんか。
実は、虫歯になりやすい人にはいくつかの共通する特徴があります。
また、虫歯にならないためには、日常生活における習慣を意識的に改善することが重要です。
日々の歯磨きや食生活、口腔内の状態など、いくつかのポイントに気を配ることで、虫歯のリスクを大幅に低減することができます。
ここでは、ご自身の生活習慣を振り返りながら、なぜ虫歯ができてしまうのか、その原因となりうる虫歯になりやすい人の特徴、そして虫歯を予防するために具体的にどのようなことを心がけるべきか、詳しくご紹介いたします。
ダラダラと飲食する
食事や間食、水分補給の際に、長時間にわたって口の中に飲食物がある状態が続くと、虫歯のリスクが高まります。
飲食物を摂取するたびに口の中は酸性に傾き、歯が溶け出す「脱灰」が起こります。
唾液による「再石灰化」で歯は修復されますが、ダラダラと飲食することで口の中が酸性になる時間が長くなり、再石灰化が追い付かなくなるのです。
特に、糖分を多く含む清涼飲料水やアルコールなどを頻繁に摂取する習慣がある方は注意が必要です。
時間を決めて食事をする
食事や間食の時間を明確に区切り、メリハリをつけて食べることが重要です。
飲食後には、うがいをしたり、お茶や水を飲んだりして、口内の汚れを洗い流し、酸性の状態を中和するよう心がけてください。
もし、「何かを口にしていないと集中できない」と感じる場合は、キシリトールなどの代用甘味料が使用されている製品を取り入れると良いでしょう。
ショ糖が常に口腔内にある状態や、口内が酸性の状態に長く晒されることを避けることが、虫歯予防につながります。
歯磨きが正しくできていない
歯磨きを毎日行っていても、磨き残しがある場合は虫歯のリスクが高まります。
歯磨きの仕方には個人差があり、磨きやすい部分と磨きにくい部分が生じやすいためです。
特に、歯磨き粉を大量に使用したり、力を入れて歯ブラシを大きく動かしたりすると、汚れが十分に落ちないことがあります。
歯磨き粉に含まれる発泡剤によって口内が泡だらけになり、磨けていると錯覚してしまうケースも少なくありません。
歯ブラシは歯の表面に優しく当て、小さく動かすことで、歯質を傷つけずに効率良く汚れを除去できます。また、ご自身の歯並びに合った歯ブラシを選び、集中して歯磨きを行うことも重要です。
歯磨きの仕方を正しくする
正しい歯磨きの方法は、虫歯予防の基本であり、ご自身の歯を守る上で非常に重要です。
自己流の歯磨きでは、どうしても磨き癖が生じ、歯並びの複雑な部分などに磨き残しができてしまう可能性もあります。
特に、奥歯の裏側や歯と歯の間など、歯ブラシの毛先が届きにくい箇所は、意識して丁寧に磨く必要があります。
歯科医院で歯科衛生士によるブラッシング指導を受けると、ご自身の口腔内の状態や歯並びに合わせた効果的な歯磨きの仕方を習得できます。
これにより、日々の歯磨きの質が向上し、虫歯のリスクを軽減できるでしょう。
糖分の多いものを好んで食べる
甘い飲食物を頻繁に摂取する習慣は、虫歯のリスクを高める要因の一つです。
例えば、飴やキャラメル、チョコレートなどを日常的に口にしたり、仕事や勉強中に何かを食べる習慣があったりする方は注意が必要です。
また、清涼飲料水や甘い缶コーヒーを好んで飲むことも、虫歯の発生につながりやすい習慣と言えます。
集中力の維持や気分転換のために甘い飲食物が役立つ場面もありますが、虫歯から歯を守ることを考慮すると、ショ糖を多く含むものの摂取は控えめにするのが賢明です。
過度な摂取は口腔内を虫歯になりやすい環境にしてしまうため、バランスの取れた食生活を心がけてください。
口呼吸をしている
口呼吸を続けていると、口腔内が乾燥しやすくなり、虫歯になるリスクが高まる傾向があります。
通常、口腔内は唾液によって適度な潤いが保たれており、唾液には口の中を清潔に保つ自浄作用や、虫歯の発生を防ぐ抗菌作用など、さまざまな働きがあります。
しかし、口呼吸によって口内が乾燥すると、唾液の持つこれらの有益な作用が十分に発揮されなくなります。
その結果、虫歯菌が活発に活動しやすくなり、虫歯の進行を早めてしまう可能性があります。口呼吸が習慣になっている方は、意識して鼻呼吸を心がけることが大切です。
口呼吸を治すには?
口呼吸は、無意識のうちに習慣化していることが多く、口内乾燥を招く大きな要因となります。
例えば、スマートフォンやパソコンでの作業中など、集中している時に口が開いていることが多いと感じる場合は注意が必要です。
口が乾燥すると唾液の自浄作用や抗菌作用が十分に働かず、虫歯菌が増殖しやすい環境になるため、意識的に口を閉じることを心がけ、鼻呼吸を習慣づけることが大切です。
鼻詰まりが原因で口呼吸になっている場合は、耳鼻咽喉科を受診して適切な治療を受けることで改善されることもあります。
歯並びが悪い
歯並びが悪いと、歯の間に食べかすやプラークが溜まりやすく、虫歯のリスクが高まります。
特に、歯が重なっている部分は歯ブラシの毛先が届きにくく、歯磨きが十分にできないことで磨き残しが生じやすいため注意が必要です。
磨き残しは虫歯菌の温床となり、歯並びの悪い部分は虫歯になりやすい環境を形成します。
そのため、歯並びの悪い部分を特に意識して歯磨きを行うことが大切です。デンタルフロスや歯間ブラシなども活用し、適切なケアを心がけてください。
フッ素入り歯磨き粉・洗口液でケアをしていない
フッ素入りの歯磨き粉や洗口液は、虫歯予防に効果的です。
フッ素には、歯の再石灰化を促進したり、歯質を強化したりする作用があるため、虫歯になりにくい環境を整えられます。日々の歯磨きの際にフッ素入りの歯磨き粉を使用することで、自宅で簡単に予防ケアが行えます。
洗口液は製品によって使用頻度が異なるため、記載されている用法・用量を守って適切にご使用ください。
定期的に歯医者で検診を受けていない
定期検診は、虫歯や歯周病の予防に欠かせない重要な習慣です。
歯科医院では、ご自身の歯磨きの癖や口腔内の状態に合わせて、歯科医師や歯科衛生士がブラッシング指導を行います。
日々の歯磨きでは落としきれない汚れを除去することで、歯質を強化し、虫歯や歯周病のリスクを低減することが可能です。また、定期検診では、虫歯や歯周病の初期症状を発見し、早期に治療へと繋げることができます。
定期的に歯科医院へ通うことで、ご自身の口腔環境を常に良い状態で保ち、健康な歯を維持するように努めましょう。
まとめ
虫歯予防には、毎日の歯磨きだけでなく、食生活や口呼吸の改善など、様々な要素が関わっています。正しく歯磨きを行い、糖分の摂取を控えることはもちろん大切です。
さらに、矯正治療によって歯並びを改善することで、歯磨きがしやすくなり、虫歯だけでなく歯周病の予防にも繋がります。フッ素入りの歯磨き粉を活用し、歯質を強化することも効果的です。
また、親御様は子どもの頃から歯科医院での定期検診を習慣化させることで、虫歯になりにくい口腔環境を整えてあげることが重要です。
歯科医院では、個々の口腔状態に合わせた適切なアドバイスが得られますので、ぜひ定期的に受診し、健康な歯を維持してください。