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中学生や高校生になると、見た目を気にする方が増え、歯並びのコンプレックスを解消したいと考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、歯列矯正には費用がかかるイメージがあり、治療を諦めてしまうケースも少なくありません。
実は、中学生や高校生のうちに歯列矯正を行うことには多くのメリットがあります。成長期であるため歯が動きやすく、比較的短い期間で治療を終えられる可能性が高いです。本記事では、中学生・高校生の歯列矯正の費用相場や、経済的な負担を軽減するための対処法について詳しく解説します。
中学生・高校生の歯列矯正、メリット・デメリットは?
中学生や高校生といった成長期に歯列矯正を始めることには、成人してから行う場合と比べていくつかのメリット・デメリットがあります。
以下で詳しく解説していきます。
メリット
中学生・高校生は顎の骨が成長段階にあり、新陳代謝も活発なため、歯が動きやすく効率的な歯列矯正が期待できます。これにより、成人後に比べて治療期間が短くなる傾向があります。また、成長を利用することで、将来的に抜歯が必要となるような難しい症例でも、非抜歯で治療できる可能性が高まります。
さらに、歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことにも繋がります。 見た目のコンプレックスが解消されることで、精神的な負担が軽減され、自信を持って学生生活を送れるようになることも大きなメリットと言えるでしょう。 早期に歯並びの問題に対処することは、将来的な口腔内の健康維持にも繋がります。
デメリット
一方でデメリットとしては、日常生活でのストレスや、経済的な負担が大きいことが挙げられます。 矯正装置の種類によっては見た目が気になる場合もあり、思春期のお子さんにとっては審美性の低下がストレスになることも考えられます。 また、部活動や受験勉強など、学業と両立しながらの通院が負担になる場合もあります。 そして、やはり費用についても考慮が必要です。自費診療となるため、ある程度まとまった費用がかかることを理解しておく必要があります。
中学生・高校生の歯列矯正、費用は?
中学生・高校生の歯列矯正にかかる費用は、選択する治療方法によって大きく異なります。一般的に、永久歯が生えそろい、顎の成長が落ち着いてくるこの時期の矯正は、成人矯正に近い費用になることが多いです。以下に、代表的な矯正方法とその費用の目安をご紹介します。
| 矯正方法 | 費用目安 |
| ————– | ———— |
| マウスピース矯正 | 30~60万円 |
| ワイヤー矯正 | 18~100万円 |
| 裏側矯正 | 30~150万円 |
これらの費用はあくまで目安であり、個々の歯並びの状態や選択する歯科医院によって変動します。また、上記の治療費に加えて、初診料や検査料、調整料、保定装置の費用などが別途かかる場合があることを理解しておきましょう。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を歯に装着して行う矯正方法です。ご自身で取り外しが可能で、1日あたり20〜22時間以上の装着が推奨されています。この装着時間を守ることが、治療計画通りに歯を動かすために非常に重要となります。もし装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず治療期間が延びたり、場合によっては歯が元の位置に戻ってしまう(後戻り)可能性もあります。食事や歯磨きの際には取り外せるため衛生的で、口内を清潔に保ちやすいという利点があります。全体的な歯並びの矯正だけでなく、一部の歯を対象とした部分矯正にも適用できます。中学生や高校生の場合、透明な装置のため目立ちにくく、見た目を気にされる方も比較的受け入れやすい治療法と言えるでしょう。部活動や受験などで忙しい時期でも、ワイヤー矯正に比べて通院回数が少なく済む傾向にあります。費用については、部分矯正であれば10万円から45万円程度、全体矯正の場合は60万円から100万円程度が目安となりますが、これはあくまで一般的な費用であり、個々の症例や歯科医院によって異なります。また、矯正中に装置で口の中を傷つけるリスクが少ないため、スポーツをされている方でも比較的安心して治療を受けられます。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯に力をかけて動かす治療法です。ブラケットには金属製のものや、目立ちにくいプラスチック製、セラミック製など様々な種類があります。一般的に使用されるメタルブラケットは丈夫で幅広い症例に対応できますが、見た目が目立ちやすいという特徴があります。プラスチック製やセラミック製のブラケットは歯の色に近く目立ちにくいですが、金属製に比べて費用が高くなる傾向があります。
ワイヤー矯正の費用は、治療する範囲(前歯だけか全体か)や歯並びの状態、使用する装置の種類によって大きく異なります。全体矯正の場合、費用の目安はおおよそ30万円から170万円程度と幅があります。 この費用には、矯正装置代の他に、初診料、検査診断料、毎月の調整料などが含まれることが一般的ですが、歯科医院によって料金体系が異なるため、事前に確認することが重要です。 矯正期間中には、歯の動きを確認しワイヤーを調整するために定期的な通院が必要となり、その都度調整料がかかる場合が多いです。 矯正治療終了後には、歯並びが元に戻るのを防ぐための保定装置(リテーナー)が必要となり、これにも別途費用がかかります。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。この方法の最大の特長は、装置が外から見えにくいため、矯正治療中であることを周囲に知られにくい点にあります。見た目を気にされる中学生や高校生にとって、大きなメリットとなるでしょう。
一方で、歯の裏側は複雑な形状をしており、装置の装着や調整には高度な技術が求められます。そのため、裏側矯正に対応している歯科医院が限られる場合があり、歯科医師の豊富な経験と知識が重要となります。 また、装置が舌に触れることで、一時的に話しにくさを感じたり、舌に口内炎ができたりする可能性があります。 歯磨きも表側矯正に比べて難しくなる傾向があります。
費用に関しては、裏側矯正は一般的に表側矯正やマウスピース矯正と比較して高額になる傾向があります。 全体矯正の場合、費用目安は100万円から170万円程度となることが多いです。 費用が高くなる理由としては、歯の裏側にフィットするオーダーメイドの装置が必要になることや、一度の診療に時間を要することが挙げられます。 この費用には、装置代だけでなく、診察料や保定装置の費用などが含まれることが一般的です。
中学生・高校生の歯列矯正、期間は?
中学生・高校生の歯列矯正にかかる期間は、選択する矯正方法によって異なります。成長期のため歯が動きやすく、比較的短い期間で治療を終えられる傾向にあります。矯正期間の目安は以下の通りです。
| 矯正方法 | 期間の目安 |
| —————- | ———- |
| マウスピース矯正 | 6か月~2年 |
| ワイヤー矯正 | 6か月~3年 |
| 裏側矯正 | 6か月~3年 |
マウスピース矯正は他の方法に比べて期間が短い傾向がありますが、歯並びの状態によっては適用できない場合もあります。また、上記の期間は歯を動かす動的治療期間であり、その後に歯並びを維持するための保定期間が2~3年程度必要となります。
中学生・高校生の歯列矯正、お金がない場合の対処法
歯列矯正は保険適用外の治療のため、費用が高額になることが多く、お金の面で心配される方もいらっしゃるでしょう。しかし、費用負担を軽減する方法はいくつかあります。例えば、デンタルローンや、歯科医院独自の分割払いを利用することで、一度にまとまった費用を支払う必要がなくなります。 また、マウスピース矯正は、他の矯正方法と比較して費用を抑えられる場合があります。 費用が理由で歯列矯正を諦める前に、まずは歯科医院に相談し、どのような支払い方法があるか確認してみることをお勧めします。
デンタルローン
歯列矯正は費用が高額になるため、一度に全額を支払うのが難しい場合は、デンタルローンを利用するという選択肢があります。 デンタルローンは、歯科治療に特化した目的別ローンで、利用者が金融機関から融資を受け、その費用で歯科治療を行い、後から金融機関に返済していく仕組みです。これにより、まとまった治療費の負担を軽減し、月々の分割払いが可能になります。多くのデンタルローンは、歯科医院が提携している信販会社で申し込む方法と、ご自身で銀行などの金融機関に申し込む方法があります。
原則として、デンタルローンの申し込みには安定した収入が必要となるため、多くの場合は20歳以上が対象となります。しかし、治療を受ける方が未成年や学生である場合は、親権者が契約者として申し込むことが可能です。 デンタルローンは、歯科治療に限定されているため、一般的なカードローンと比較して金利が低めに設定されていることが多いというメリットがあります。 ただし、借入額や返済期間によっては利息負担が大きくなることもあるため、事前にしっかりとした返済計画を立てることが重要です。 また、デンタルローンの利用には審査があり、必ずしも希望する額を借りられるとは限りません。 申し込みはインターネットや歯科医院の窓口で行える場合が多いです。 デンタルローンで支払った歯科治療費用は、医療費控除の対象となる場合があります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、複数の矯正方法の中でも費用を抑えやすい選択肢の一つです。特に、前歯など部分的な矯正であれば、10万円から45万円程度で治療できる場合があります。これは、全体矯正に比べて動かす歯の本数が少ないため、費用が抑えられる傾向にあるからです。全体矯正の場合でも、60万円から100万円程度が目安とされており、ワイヤー矯正や裏側矯正と比較すると費用負担が少ないことがあります。
費用以外にも、透明なマウスピースを使用するため目立ちにくく、見た目を気にされる中学生や高校生にとって大きなメリットとなります。また、取り外しが可能なため、食事や歯磨きを普段通り行える点も衛生的です。ただし、自己管理が非常に重要となり、装着時間を守らないと計画通りに歯が動かない可能性があります。
マウスピース矯正は、比較的軽度の不正咬合に適していることが多いですが、症例によってはワイヤー矯正などが推奨される場合もあります。まずは歯科医師に相談し、ご自身の歯並びにマウスピース矯正が適応となるか診断を受けることが重要です。多くの歯科医院では無料カウンセリングを実施しているので、費用や治療期間について詳しく確認してみましょう。
お金を貯めてから矯正をはじめる
経済的な負担を軽減するために、アルバイトなどで得た収入や、お年玉、お小遣いなどを計画的に貯めてから歯列矯正を始める方法があります。学生のうちから貯金を始めることで、比較的早く治療を開始できる可能性が高まります。ただし、歯列矯正は成長期である中学生や高校生の頃に行うと、歯が動きやすく効率的に治療が進む傾向があります。そのため、お金が貯まるのを待っていると、矯正治療に最適な時期を逃してしまう可能性も考えられます。
歯並びの状態によっては、成長を利用してより良い治療結果が得られることもあります。もし、すぐにまとまった費用を用意するのが難しい場合でも、親御さんに相談してみることをお勧めします。親御さんがデンタルローンなどを契約し、毎月の返済を自分で行うといった方法も考えられます。多くの歯科医院では無料カウンセリングを実施しているので、まずは費用や支払い方法について相談し、自分に合った治療計画を立てることが大切です。計画的に貯金することで、経済的な不安を減らし、理想の歯並びを目指すことができるでしょう。
中学生・高校生の歯列矯正費用を安くする方法は?
中学生や高校生の歯の矯正にかかる費用を少しでも抑えたいと考える方は多いでしょう。基本的な歯列矯正は自由診療のため全額自己負担となりますが、いくつかの方法で費用負担を軽減できる可能性があります。特に「医療費控除」が適用される場合や、特定の症例で「保険適用」となるケースでは、費用を抑えることができます。これらの制度を理解し、活用することが重要です。ここでは、それぞれの制度について詳しくご説明します。
「保険適応」になる場合は費用を抑えられる
一般的に、歯列矯正は審美目的とみなされ、健康保険が適用されない自由診療となります。しかし、特定の症例においては保険が適用される例外があります。具体的には、厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常や、顎変形症(顎離断等の手術を伴う場合に限る)、前歯および小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因する咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る)などが保険適用の対象となります。
これらの疾患には、唇顎口蓋裂やダウン症候群、ゴールデンハー症候群など、日常生活に支障をきたす可能性のあるものが含まれます。 顎変形症は、顎の骨の大きさや形に問題があり、かみ合わせが悪くなる病気で、多くの場合、外科手術と矯正治療を併用します。
ただし、これらの保険適用となる矯正治療を受けられる医療機関は限られています。厚生労働大臣が定める施設基準を満たし、地方厚生(支)局に届け出ている「保険医療機関」である必要があります。 医療費控除制度も活用できる場合がありますが、保険適用となる症例や医療機関については事前に確認することが重要です。
「医療費控除」適応の場合は費用を抑えられる
歯列矯正の費用は高額になりがちですが、条件を満たせば「医療費控除」により費用負担を軽減できる可能性があります。医療費控除とは、1年間の医療費が一定額を超えた場合に、所得税から控除を受けられる制度です。矯正治療の場合、見た目を整える審美目的ではなく、噛み合わせの改善など機能的な問題の解決を目的としている場合に適用されます。生計を一つにする家族の医療費も合算できるため、年間の合計医療費が10万円(または所得金額の5%)を超えれば対象となります。対象となる費用には、診察代、検査代、矯正装置料、調整料、通院にかかる公共交通機関の交通費などが含まれます。 医療費控除を受けるには確定申告が必要で、領収書や医師の診断書(治療計画書)が必要になるため、大切に保管しておきましょう。
まとめ
本記事では、中学生・高校生の歯列矯正にかかる費用や、費用を抑えるための方法について詳しく解説しました。歯列矯正の費用は、治療方法によって大きく異なりますが、デンタルローンや医療費控除を活用することで、経済的な負担を軽減できる可能性があります。
また、一部の症例では歯列矯正が保険適用となる場合もあります。 費用面で不安がある場合でも、まずは歯科医院に相談し、ご自身に合った治療計画や支払い方法について確認することが大切です。 中学生や高校生の時期に歯列矯正を始めることは、歯が動きやすく効率的な治療が期待できるだけでなく、将来的な口腔内の健康にも繋がります。